#7 女性の働きやすい環境
先日岡山市内で平屋の戸建ての棟上げが行われました。
天気がもつかと心配でしたが、さすがは『晴れの国、おかやま』というだけあって最後まで雨に合うことなく、無事に棟上げが完了しました。
この日は大工さん総勢10名で一気に屋根まで施工することができました。
大工さんは何の打ち合わせもなく自然と役割を分担して作業を進めていきます。
この辺りは息があっていて素晴らしいことだと思いました。
棟上げでもうひとつ大事な役割がレッカーです。
重い資材をクレーンで吊り必要な場所に下ろす作業なのですが、危険の伴う仕事です。
大型の車両を操るのはとても難しい作業です。
この日の作業員は大工さんをはじめほとんどが男性だったのですが、今回のレッカーの担当は女性の方でした。ベテランの担当者の方にフォローしてもらいながらではありますが、滞りなく作業を進めて頂きました。
建設業では女性の割合が26.8%と他業種に比べ低い状況が依然として続いています。
その大部分は事務職などで現場で働く女性は14.8%で圧倒的に少ない傾向にあります。
設計やインテリアコーディネートにおいては女性ならではの視点を武器に働かれている姿はよく見かけますが、実際の現場において女性の姿を目にするのは珍しいのが現状です。
確かに、重い建材を持ち運びしたり、高所での作業は女性には荷が重いところはありますが、女性ならではのきめ細やかさやが求められてもいいのにと思うことは多々あります。
人の性格はそれぞれなので男性なのか女性なのかは関係のないことなのかもしれませんが、建設業は男の仕事というイメージは実際にあって、長年の歴史がこれを払拭できずにいるのも現状です。
近年では女性の大工さんも増えて来ているようです。
大切なのは建設業は男社会であるというマインドを業界全体でリセットすることではないでしょうか。
一昔前は保育園のお迎えはお母さんがほとんどでしたが、最近ではお父さんがお迎えや参観日に来られる様は当たり前になりつつあります。
業界の人手不足を女性の参画で補おうという視点ではなく、男性職人の姿を引き継ぐのではなく女性ならでは仕事の仕方を確立させて新たな魅力のある職種として成立させることの方が自然な流れのように感じます。
このためには、現場のトイレの環境整備などハード面での問題解決もさることながら、新しいワークスタイルの確立が求められると思います。
有本建設でも、社内大工の育成は今後の大事なミッションだと考えています。
男性女性問わず時代にあった職人の育成が業界に人を呼び込むには必須条件なのではないでしょうか
これは有本建設の今後の課題でもあります。
ではまた