介護における入浴法 新築時に考えたい備えも
被介護者にとっての入浴 大切さと大変さ
「入浴」は髪や身体を洗って清潔さを保つほかにも、さまざまな良い効果があります。清潔さは健康の維持につながりますし、入浴後に「心までキレイになった」と感じたことはありませんか? 入浴は、心も身体もリフレッシュできる大切な習慣です。
しかし、身体が不自由な方にとっては危険が伴う行為でもあります。風呂場は滑りやすく、転倒の危険も。介護する人にとっても安全な環境とは言えません。
そもそも「入浴介助の方法がわからない……」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は入浴介助についてご紹介していきます。
介護で役立つ「シャワーチェア」とは?
一般的によく使われる浴室用の椅子。介護が必要な人にとっては、この小さな椅子に座ることが難しい場合があります。また、足腰が弱っている人は、立ったままシャワーを浴びることも難しいでしょう。
浴室での介助用品に、座位姿勢のままシャワーを浴びられる「シャワーチェア」があります。
シャワーチェアにはさまざまな種類があり、普通の椅子のような固定タイプは自力歩行が可能な方によいでしょう。一方で、歩行が難しい方には車椅子タイプがあります。浴室まで座ったまま移動ができるので、介助者の負担も軽くなりますよ。
そのほか、ひじ掛けを上げられるもの、小さく折り畳めるものなど、さまざまなタイプがあります。
さらに、浴槽をまたぐことが難しい場合は入浴台を使ったり、手すりを設置したり、被介護者のお身体の状態に合わせて取り入れましょう。
入浴介助の注意点
浴室と他の部屋の温度差を小さく
冬場の浴室は、他の部屋に比べて室温が低くなりがちです。そのまま入浴すると、温度差でヒートショックを起こす危険性があります。入浴前には浴室を暖めてから入浴するようにしましょう。
デイサービスの利用も検討を
入浴介助は、介助する家族にも大きな負担がかかります。また、浴室の構造から介助が難しい場合などは、デイサービスや訪問入浴介護サービスなどの利用を検討してみるのも良いでしょう。要支援・要介護認定を受けている場合は、サービスを利用できる場合があるので、ケースワーカーなどに相談してみましょう。
安心して助けられる家 早めの対策を
今は無縁だとしても、介護は将来的に直面する可能性が高い問題と言えます。介護が必要になってから、自宅をバリアフリー化しようと思っても限界がありますし、費用もかかります。 また、認知症の方は環境が変わると症状が進むケースがあるので、注意が必要です。
新築住宅を建てるときは、将来の介護を見据えて対策するのに適したタイミング。
部屋の温度差が少ない、段差が少ない、床が滑りにくいなど、バリアフリーを考えた家づくりは、小さなお子様やペットにとっても暮らしやすいでしょう。
新築住宅を考えているなら、今から介護の備えをしてみませんか?