#29 地方の工務店のつくるペットと暮らす家
10年位前からペットと暮らす家が注目を集めている。
その背景には、以前までは特に猫は野ざらしで飼い、日中は町中をウロウロして、ご飯の時間になると帰ってくるといった飼い方が一般的だったが、現在では町中で事故にあってしまったり、糞の処理などが問題視され今では猫は家で飼うのが一般的である。
併せてうたい文句として猫と暮らす家は人間にも心地よいというメッセージである。一日中猫が家でお留守番をするには快適な家をつくらなければならない。そのためには日中もエアコンをつけっぱなししておく必要があるので断熱効率を高めてなるべくエアコンの効きがよい断熱性能の高い家をつくる必要がある。願わくば太陽光パネルの設置も促進して電気代の節約と省エネ化を進めたい国の指針も重なって需要は高まったように感じている。
建材もペット向けの滑りにくい床材や爪とぎにつよい壁材、ペットドアのついた建具など様々なものが現在では各メーカーから販売されています。
これらのことは当然工務店としては知識として把握しておかなければならないことではあるが、有本建設が提案したいのはそれだけではなくて『ペットといかに楽しく暮らす家をつくるか』である。
インテリアデザインとしてのグッズはたくさん世に売り出されているが、建築的にペットと共存しながら暮らす家を提案したいと思っています。
以前建てさせて頂いたおうちの計画段階で色々とヒアリングをしていくと
・猫6匹(人)とご家族4人のための家(家族全員猫をこよなく愛している)
・猫の部屋を2階に設けて猫のスペースは限定しなるべく掃除をするスペースを少なくしたい
という要望でした。
他にもいろいろとご要望は頂いていいたのですが、集中したのはやはりこの条件下の中で
『ペットといかに楽しく暮らす家をつくるか』でした。
その為に考えたのが、2階に猫の部屋を隔離してそこに人が遊びにいくのではなく常に猫の存在を感じられる家がいいのではないかということでした。
1階LDKの真上に猫部屋を設けてそこを一部吹き抜けにしていつでも猫の様子が伺えるようなプランを提案しました。
キッチンからの写真です。
リビングだけでなく2階の猫部屋も眺めることができます。
ここから猫と目が合うと嬉しいくないですか?
下から猫を見上げるようになりますが、上からは猫が家族を見守ってくれてくれています。
早く自分たちのご飯を用意するように急かすことも猫にはできますね(笑)
猫部屋には一日中家に居ても飽きないように中庭に面したキャットウォークや外を眺められる窓、専用トイレと掃除用具などをしまう収納スペースを確保しています。
下には室内窓を通してLDKの様子がよく見えます。
単にペットグッズを並べるだけであれば誰でも予算があればできるものです。
でも有本建設がつくりたいのは、その家族だけのオンリーワンの建築です。
ありがたいことにこちらの住まい手さんはうまくこの建築を楽しみながら暮らして頂いているようです。
でもこの家族だからこそ、この建築が出来上がったことは間違いありません。
色々なご要望の中で、これはこのご家族ならではの暮らし方というものにフォーカスして家づくりを楽しむのも有本建設ならではの家づくりだと思います。
末永く猫ちゃんと共に住みこなしてもらえると嬉しいです。
ではまた
こちらの家は有本建設のHPでもご覧いただけます。
ぜひのぞいてみてください!