#9 工務店が運営するライフスタイルホテル

#9 工務店が運営するライフスタイルホテル

2024.09.28
有本の取り組み

2023年10月岡山県備前市伊部駅前にライフスタイルホテル『備前ホテル陶』がオープンしました。


計画が始まったのは2021年頃のこと。
古くなった社屋の新築と併せて何か新しいことは出来ないかと模索している中で、備前に新たにライフスタイルホテルをつくることはどうだろうというアイデアのもと始まったプロジェクトです。

備前市は山と川、海があり自然を楽しめるスポットが多々あります。また備前市はその名の通り全国的にも有名な備前焼のまちであり、その歴史は1000年以上とも言われていますが、現在でも多くの陶芸家さんが窯を構え煙突がまちのあちこちで見られる風情ある地域です。1670年に創建された閑谷学校は日本初の”庶民のための公立学校”で日本の歴史を創る有能なリーダーが、ここから多く輩出されました。

有本建設の新社屋と併設された個室タイプの本館と一棟まるまるご利用頂ける貸別荘タイプをご用意しています。

施設についてはご紹介したいことが山ほどあるのですが本日は
『なぜ工務店がライフスタイルホテルを運営しているか』
についてお話させてください。

【1.備前の魅力を知って欲しい】
一番の目的は備前の魅力を伝える施設を自分たちの手でつくりたいという『思い』です。
先ほども書かせてもらった通り、備前には備前焼をはじめ地域ならでは魅力がたくさん詰まっています。備前焼を使ったカフェや珈琲屋さん、地元のビーフを使ったレストラン、海の方に行きますと瀬戸内海を満喫できるスポットが数多くあります。移住されてきた方がお店をされていることも多々あります。
このような魅力ある備前ですが、備前焼の窯場が多く構えるここ伊部地区にはあまり泊まれるところがあまりないことに気がつきました。ホテルの使い方は人それぞれで、旅行やワ―ケーションなど自由に使ってもらうことを前提に気軽に備前に足を運んでもらえる場をつくりたいと考えました。

【2.地域の拠点になるような施設をつくりたい】
地域の人が集まれるような場をつくれたらよいのではないか。
ホテルの一部にはラウンジを設けました。普段は宿泊者が食事をしたりくつろぐ場として利用して頂きますが、空いている時間には地域のワークショップやアトリエを持っていない若い備前焼の陶芸家による展覧会など地域に開いた活動ができればと考えています。

【3.地方の小さな工務店が生き残るため】
工務店は近年の物価高騰や建築費の高騰など社会情勢に左右されやすい業態です。
これはブログなので包み隠さずお話させて頂くと、このような不安定な社会情勢の中で経営の多角化は必要となります。
ただ全く関連性のない業態ではなく、建設業という我々の強みを活かしてライフスタイルホテルを新築し、有本建設の建てる建築を実際に体感してもらいたいと考えました。
一棟貸しのライフスタイルホテルは実際の住宅をベースに設計しています。
言い方を変えれば『泊まれるモデルハウス』ということにもなります。


このライフスタイルホテルが出来るまでにはたくさんの試行錯誤がありました。
プロジェクトのはじまりから完成、そしてオープンまでの格闘ストーリーまた別の機会に書かせてもらいたいと思います。
施設についても拘りがつまっています。これも長くなりそうなので乞うご期待ということで…


これからの季節は紅葉のシーズンで観光にはうってつけ季節です。
ぜひ『備前ホテル陶』にお越しください!

『備前ホテル陶』の詳細、アクセス、予約方法などについては公式HPをご覧ください。


ではまた