#1 地方の小さな工務店

#1 地方の小さな工務店

2024.09.17
有本の取り組み

国土交通省「住宅着工統計」によると、2023年における注文住宅の新設着工戸数は22万4,352戸(前年比▲11.4%)である。
これは1959年の20万4,280戸以来、実に64年ぶりの低水準となっている。
この減少傾向は今後も今後も進むとみられています。

そんな厳しい建設業界にあって『地方の小さな工務店がいかに生き残っていくか』は、我々だけでなく同じように地方で商売を営む企業には共通の悩みではないでしょうか。

有本建設は岡山県備前市の創業55年の小さな地方工務店です。
備前市というのは備前焼で有名な昔ながらの伝統が今も引き継がれている『まち』です。
しかし人口32,000人程度で将来的には2040年には22,000人程まで減少すると言われ消滅可能性がある都市として指定されています。
また、近年では物価高騰、住宅価格の高騰、地価の高騰、それに合わせた賃金の見直しの不正備などが重なり新築住宅の着工件数は下がる一方です。

岡山県というと大都市から見ると地方都市というイメージが強いかもしれませんが、建設業だけを見ても大手のハウスメーカーは全て揃っていますし、人気のある工務店もあれば、地元に根付いた素晴らしい工務店もたくさんあります。いくら『地方』とは言え、大都市圏と同じようにライバル企業はたくさんあります。
少し車を走らせれば全国チェーンの飲食店やショッピングモールなどはたくさんあります。大都市圏のベッドタウン程度の暮らしと大きな差は無いように感じます。人々の暮らしもインターネットのお陰でiPhoneもapplewatchも多くの人が利用していますし、もはや田舎ではないのかもしれません。
地方に限ったことではないのかもしれませんが、これから減少していく建設業の中で今後少ない需要の取り合いになることは目に見えているのが現状です。

ではこのような状況にあって『地方の工務店はどのように生き残っていくのか』『今後我々がこの先この『まち』を豊かにしていくには何をすればよいのか』
先ほど、もはや田舎という概念はないのかもしれないと書きましたが、我々が拠点としている備前市というのは地方都市であることには変わりありません。
『まち』の歴史や企業の歴史はAIには生成できない大切な財産です。
55年間この土地を拠点に建設業を営んできた企業として『今』できることをひとつずつやっていくことしかないのではないかというのが我々の信条です。

地方の小さな工務店が取り組む活動をこれから少しずつ発信していきたいと思います。